2015年10月13日、日本・トルコ協会は公益財団法人中東調査会と共に、総裁 彬子女王殿下ご臨席の下、名誉会長メリチ駐日トルコ大使夫妻にもご出席頂き、日本記者クラブにて日本・トルコ友好125周年記念シンポジウム「日本とトルコ 交流の俯瞰 -共助のあゆみと展望―」を外務省の「国際情勢講演会」として主催、外務省と共催しました(後援:トルコ共和国大使館、協力:ターキッシュエアラインズ)。
日時:2015年10月13日
場所:日本記者クラブ
出席者:約200名
撮影者 Ikuo Nakayama
2015年は、1890年の「エルトゥールル号事件」から125年、及び1985年の「イラン・イラク戦争時のトルコ航空機によるテヘラン在留邦人救出事件」より30年にあたる節目の年です。エルトゥールル号事件における日本の対応とテヘラン在留邦人救出事件におけるトルコの対応は、両国民が困難に直面した際の「共助」の価値観の象徴ともなっており、この両国の「共助」に基づく関係は、地震国でもある両国の災害時の緊急支援や近年の防災・減災協力においても見られてきました。また、人道的支援や協力は両国における外交の柱の一つともなっています。このことから、本シンポジウムでは「共助」の概念を手がかりに、不安定化する国際環境の中で、両国の友好関係を一層強化する方途について考察する目的で、中東調査会と共に企画しました。
シンポジウムは2部構成で、第一部は基調講演「外交の現場から見た日本・トルコ関係」(橋本尚文 外務省中東アフリカ局参事官)、「日本・トルコ間協力の将来像(人道支援の観点から)」(押村高 青山学院大学国際政治経済学部長・教授)、第二部はモデレーターを有馬龍夫 中東調査会理事長が務めパネルディスカッションを行いました。ディスカッサントによる報告【「日本・トルコ交流史における二国間協力の実態と評価」(三沢伸生 東洋大学社会会学部教授)、「トルコ側から見たエルトゥールル号事件」(バハドゥル・ペフリヴァンテュルクTOBB経済技術大学准教授)、「JICAが支える日土交流」(森裕之 JICA中東・欧州部次長)、「トルコの外交政策」(今井宏平 日本学術振興会特別研究員)】、押村教授を交えてのディスカッション、フロアーを交えての自由討議に移り、最後に山口洋一元駐トルコ大使(協会顧問)、阿部知之元駐トルコ大使(中近東文化センター理事長)が総括しました。シンポジウム終了後は懇談会を行いました。